2012年8月26日日曜日

本のこと  「日本中枢の崩壊」古賀茂明著

暑い。稲穂が色づきはじめた。

図書館で半日つぶす。

「日本中枢の崩壊」古賀茂明著を読む。かねがね、氏の真剣に国のありかたを問う姿勢に共感してきた。この本は退職、いや経済産業省を追われる直前に上梓したものだ。当時、大臣官房付という窓際に追いやられ、枝野大臣からは無視され、それでも提言を発し続けた。

最近になって、やっと国会事故調査委員会が報告書をまとめ、事故は人災であるとした。

氏は、まえがきに、「・・・いってみれば、「人災」、経済産業省とその傘下にある原子力安全・保安院、そして東京電力の癒着が引き起こした惨事である。・・・」と述べている。

2008年7月、福田政権のときに内閣に出向して、国家公務員制度改革にとりくんでいた氏は、2009年末、民主党政権になって3ヶ月後、突如、国家公務員制度改革巣新本部事務局審議官の任を解かれ、経産省の官房長付となる。

ここから、氏はさまざまな嫌がらせじみた扱い、恫喝を、役所、民主党、とりわけ仙谷氏から受けるが、国を思う気持ちから一切の妥協を排し、その姿勢をつらぬいている。民主党は最初から官僚の抵抗によってねじまげられた。

民主党政権は、発足時からしばらくすると、突然方向転換、国民に対する裏切り行為にのめり込む裏の事情を解説してくれる。高級官僚を取り巻く既得権者がすべてを台無しにしたとしか思えない。

とにかく、政財官界、学者、マスコミ、連合幹部の癒着の構造が日本を危うくしている。この構造を変えないかぎり、日本は良くならない。
 



若い人に読んでもらいたい。未来を変えられるのは若い人だから。


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