2012年10月13日土曜日

本のこと  「タックスヘイブンの闇」

 「タックスヘイブンの闇」 世界の富は盗まれている! ニコラス・ジャクソン著 を読んだ。

マネーロンダリング、タックスヘイブン、オフショア、なんとなく聞かされていたが、その実態を知ることはなかった。

タックスヘイブン・オフショアの実態、その歴史的発展、その規模、その影響を実に幅広く教えてくれる。

下の帯にあることの意味を細かく指摘し、解決のための提言をしている。

大手企業から個人の富裕層がタックスヘイブンに所有している資産は、アメリカのGDPの総額に匹敵する! 
イギリスの大企業の700社のうち3分の一は本国で税金を払っていない! 
タックスヘイブンによって、途上国は毎年1兆ドルの資金を失っている!

とにかく、税金逃れのために、金融機関が国、政府に圧力をかけ、オフショアを創り出していく手口は圧巻である。

欧米の強欲が良く分かるし、小泉改革の新自由主義、構造改革を主張した人の背後で蠢いた勢力があったのではないかとの疑念がわいた。

日本の富裕層も資産を海外に移転していると仄聞するが、税金逃れは国の将来を危うくすると思う。

海外資金の流入という甘い罠(例え、必要であっても)と無税扱いと守秘性の提供がオフショアを生む。

0 件のコメント:

コメントを投稿