空海、なぞの七年の空白。
空海は、山野をめぐり、寺にこもり、ついに「大日経」を発見する。さらには、室戸で、空と海しか見えない洞窟で、明星が体内に入るという異常な経験をする。
「大日経」は、インド僧によって長安にもたらされ、漢訳され、わずか5年で、日本に渡来したらしい。ところが、日本にもたらされてから、とりあげられず埋もれていた。
空海は奈良仏教の解脱をもって修行の目的とする教えにやりきれなかったのではないか。
空海は、生命を暢気で明るいものとして感ずる性格だったと思われるという。
いずれにしても、「大日経」を漢訳で読み、解せない部分を解明したいと願望するようになった。
入唐を決意する。
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